少し前の記事の冒頭で、断面(プロファイル)を縦に並べたグラフをお見せしました。今回は、この断面データを IGOR Pro で得る方法をご紹介しようと思います。

▼ ひとまず答えから。

今回は、単刀直入に、操作手順から紹介します。

  1. イメージプロットを作成します。ここが最大のポイント。イメージプロットでないとダメなんです。前回の記事も等高線の断面を抽出したように見えますが、実は、同時にプロットしてあるイメージプロットから断面データを抽出しています。
  2. つぎに、解析メニュー>Packages>Image Processing を選択して、Image メニューを使えるようにします。これが2番目のポイント。画像処理の機能で2Dプロットの断面を抽出するわけです。
  3. Image メニューの Image Line Profile を選択。

ポイントはこれだけです。下の図では、Image Processing Demo.pxp の MRI というウェーブのイメージプロットに、Image Line Profile を使っています。プロット上の水平方向の青色の線の部分のプロファイルが下のグラフに表示されています。

ig_line_profile_01.png

IGOR Pro の画像処理の機能は、バージョンごとに強化されてきており、グラフソフトでありながら、その辺の画像処理ソフトくらいのことはやってのけます。機能詳細はヒューリンクスのウェブページ(ココココ)にも記載がありますのでご覧ください。

今回利用するのも、画像処理機能の一つである Image Line Profile です。この機能はかなり古くから搭載されているもので、(記憶が定かではありませんが、)おそらくバージョン4くらいから利用できたんじゃないかと思います。

▼ 断面の抽出できるプロット、できないプロット

少し細かい話をしましょう。IGOR Pro の2Dプロットで、Image Line Profile を使って断面を抽出することができるのは、イメージプロットです。ここが今回の機能の最大のポイントです。どんなに密なデータであっても、XY プロットでは、この Image Line Profile は利用できません。

断面の抽出について、ちょっと立ち位置が微妙なのは等高線プロットです。等高線プロットは、3種類のデータタイプをサポートしていますが、そのうち、イメージプロットと同じ Z 値マトリクスを用いて描画しているときも、この機能は動作しません。

これは便宜上、プロットタイプがイメージプロットでないと、Image Line Profile が利用できないように作られているためで、同じデータで Image プロットを作成すれば、プロファイルを抽出することは可能です。

▼ Image Line Profile ダイアログ

Image Line Profile のダイアログは操作に悩むようなダイアログではないと思います。

ig_line_profile_02.png

左上のリストでは、

  • Horizontal
  • Vertical
  • Horizontal Freehand
  • Vertical Freehand
  • Freehand

の5つのモードが選択できます。水平方向が Horizontal、垂直方向が Vertical です。Freehand とあるものは、直線ではなく任意の折れ線で断面を取得できます。

ig_line_profile_03.png

▼ 抽出したデータはどこに?

抽出したデータをまた別の用途に使いたいケースはあると思います。プロファイルを描いたデータを取得するには、Image Line Profile のダイアログで「Checkpoint」ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると、プロファイルデータが別のウィンドウにプロットされ、抽出されたデータがウェーブとして元ウェーブと同じ階層に作成されますので、Data Browser で確認してみてください。便利ですよー。

ig_line_profile_04.png

▼ さらに、カラーの場合

ここまで紹介してきた画像は、すべてモノクロの画像でしたが、RGBカラーの画像データでも同様に、RGB のレイヤーごとに断面を取得することができますよ。ちゃんとプロファイルも RGB で塗り分けられます。

ig_line_profile_05.png

▼ Image Line Profile の実体は? *

* コマンドのお話です。興味のない方はスキップしてください。

Image Line Profile ダイアログは、実は ImageLineProfile という操作関数を便利に使うための UI のようなものです。もし、この操作関数をご自身のプロシージャで活用したい方は、この関数を直接利用すればOKです。また、ダイアログの「Print Command」をチェックして利用すると、履歴エリアに対応するコマンドが、

ImageLineProfile srcWave=MRI, xWave=xWave, yWave=yWave, width=5

といった感じで出力されますので、役に立ちそうです。ちなみに、xWave と yWave は断面を構成する座標です。プロファイルは、カレントデータフォルダに、W_ImageLineProfile という名称のウェーブとして出力されます。

▼まとめ

今回は、Image Processing の Image Line Profile を使って、イメージプロット(Z 値マトリクス)から任意の断面(プロファイル)をウェーブとして取得する方法を紹介しました。ウェーブ名_Prof# という名称で元データと同じ階層にウェーブが作成されるあたりは、結構お気に入りな機能です。

--
井上@技術部でした。

※この記事の内容は執筆者の個人的見解で、ヒューリンクスによる公式情報ではありません。[免責事項]

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://blog.hulinks.co.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/449
内容に対しての関連性がみられないものは削除する場合があります

コメントの投稿

Emailアドレスは表示されません。は必須項目です。
ヒューリンクス取り扱い製品の内容や購入に関するお問い合わせはヒューリンクスサイト連絡先へお願いいたします。投稿前にその他の注意事項もご覧ください。

HULINKS サイトの新着情報