前回、1質点弾性振動の記事を書きました。
今回はこれを発展させて、多質点における弾性振動をまとめてみます。

図1のような地動を受けて振動する3層の骨組を考えて見ましょう。
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図1:地動を受けて振動する骨組
ここで質量を各階の床位置で1質点に集中させ、各質点は水平振動だけを生じるものとすると、図2のようなモデルになります。
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図2:各床位置で質量を集中する

更に、梁が剛体である場合を仮定すれば、各層の剛性を独立なバネで表して図3のような力学モデルが作成できます。

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図3:せん断質点系の力学モデル

このような系はせん断質点系と呼ばれ、この、せん断質点系の運動方程式は図4のように各質点での動的な釣り合いを考えて導出します。
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図4:各質点での動的な釣り合い

各層における運動方程式は下記のとおりとなります。
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更にこれをマトリクスの形で表せば、
2_siki.png
となり、マトリクスの記号を用いて表し、更に各層間での相対速度に比例する減衰係数なるものを考えれば、以下の式になります。

3_siki.png

さて、この(3)式はマトリクス記号で表記されていることを除けば、前回の1質点系振動の運動方程式と同じですので、ニューマークβ法を使用する場合の展開も1質点系のときと同じになります。

最終的に展開される式は前回の(7)式の各項がマトリクス記号になった式になります。

前回は1質点系のこの(7)式を解くプログラムが、以外とシンプルなプログラムになることを紹介しましたが、マトリクスの場合はそう簡単ではありません。

マトリクス同士の四則演算は、それ用のサブルーチンを用意しなければなりませんし、伴って逆行列を計算するサブルーチンも用意する必要があります。

また、連立方程式を解くサブルーチンを用意するなど、この手のプログラミングに慣れている人でも、構築に3日以上はかかってしまうと思います。



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